2012年2月11日土曜日

脂肪腫

脂肪腫はメスの老犬に非常に多く見られ、猫には稀な腫瘍です。良性の腫瘍で、体のどこにでも見られますが、一般的には顔、胸、腹、脚に見られます。触れると軟らかい感じですが、筋肉面にできると固く腫れ上がっているようにも見えます。大きさは様々で、一箇所だけでなく多数見られることもあり、時間が経つにつれて大きくなり、体が痩せても小さくはなりません。脂肪組織の中に見られることもありますが、ほとんどは筋肉内或いは筋肉間に見られます。成長速度が遅く、そのまま放置しておいてもかまいませんが、成長速度が速い場合は切除します。
浸潤性脂肪肉腫は犬、猫ともに見られ、他の組織との境目が分からない良性の腫瘍ですが、筋肉を圧迫し運動障害を起こしたり、痛みを発生させたりすることがあり、最初から切除することを考えた方が良い腫瘍です。切除後も、再発の傾向があります。
脂肪肉腫は、脂肪組織の悪性腫瘍で、脂肪腫と同じように老犬に多く見られます。猫には稀な腫瘍です。