2016年7月15日金曜日

馬尾症候群

犬の脊髄神経の末端は腰椎の部分で馬の尻尾のように細かく分かれており、その部分を総称して馬尾神経と呼ばれている。この馬尾神経が様々な要因によって圧迫を受けることにより発症する神経症状の総称が馬尾症候群である。 外傷、椎間板ヘルニア、腫瘍、腰仙椎関節の不安定などにより馬尾神経が圧迫されて神経症状が引き起こされ、一般的に、ジャーマンシェパード、ゴールデンレトリバー、ラブラドールレトリバーなどの大型犬に多くみられる。 症状は、尿失禁、糞便の失敗、尻尾の麻痺などである。又、腰部や後肢の痛みや後肢の筋肉の萎縮、ふらつき、跛行が見られることがある。尻尾や腰仙椎関節を触診し圧迫することによって痛みが確認できる。